HAPPY★KANON
第8話
「・・・と、いうわけなのよ」
むつきママがここにいるいきさつを説明した後、次は三世院先生・・・・もとい、やよいママが自分の事情を説明する。
あの後、事態の収拾と状況説明の為、みんなで居間に集合している。
「そーなんですか。あはは、偶然ですね♪」
と、笑顔のむつきママ。そんなんでいいのですか?あなたは。
ちなみに既にメイド服に着替えて眼鏡をかけていたりする。
「それで、それで、きーちゃんは?なんでここにいるの?」
と、四天王先生が身を乗り出して二ノ舞先生に問い詰める。
「・・・・・魂の契約・・・・・・・です」
と、俺のことを見て何故か頬を赤くする。
「わたしの一族の掟として・・・・魂の契約を結ぶべき相手が定められています・・・・・」
「・・・・・・・・・もしかして、その相手って・・・・・」
部屋の中の視線が全て俺に注がれる。
「・・・・・俺?」
「・・・・はい・・・・・魂の色・・・・・形状・・・・・・性質・・・・間違いありません。
そしてその・・・・・・その男性と・・・・結婚すべしと・・・・・・・・・・・・・ぽ」
いや、最後のそれはゲームが違うし・・・・・
「って、結婚!?二ノ舞・・「駄目です!!!」
・・・・・・・・びっくりした。
いきなり大声をだして俺の声をさえぎったのは誰であろうむつきママだ。
他のみんなもむつきママの意外な行動にきょとんとしている。
自分が出した声の大きさに自分でも驚いたのか、顔を赤くするむつきママ。うう・・・・可愛いかも。
「・・・・あ、え、えっと、祐一さんはまだ、高校生ですし、きさらぎさんのことも良く知らないし、ママとしては、えと、その・・・ふぇぇ」
「でも、むつきさんの言うとおり結婚はまだ早いわよねぇ。祐一くんもまだ18歳になってないわけだし」
と、しどろもどろになりながら半べそになるむつきママに助け舟を出すやよいママ。
「・・・・そうですね・・・・ならママでもいいです・・・・・・それなら構いませんよね?」
そういって二ノ舞先生は優しく微笑む。
コクコク。
・・・・・・・・いつもは表情に変化が無い二ノ舞先生が笑うとこうなるのかぁ・・・・・・。
「へぇ〜、オレ、きさらぎが笑うの初めてみたよ」
「うんうん、きーちゃんがそんな顔するなんて思わなかった〜。でも、いいなぁ〜三人とも・・・・」
「・・・・え?・・・・何がです?」
四天王先生の最後の呟きに何故か、不安を感じた俺は恐る恐る聞いてみる。
「祐一くんのママかぁ・・・・・・うん、決めた!」
・・・・・・・・もしかして、やっぱりあれですか?
「うづきがママになってあげる!うづきママって呼んでねゥうん、うん、それでそれで、祐一くんといっぱいゲームして〜、それからそれから・・・・」
既に俺の了承も必要ないらしく、四天王先生はうきうきと色々と考えてるらしい。
「あらあら、また一人ママが増えちゃったわねゥ」
やよいママ・・・・そんなにあなたは俺が混乱しているのが楽しいのですか?うう・・・・・。
「うづきが母親〜?あっはっはっは。無理無理!おまえに母親なんてできるわけないだろ?」
「あ、ひっど〜い!なにさなにさ!さつきちゃんなんて体力と胃袋だけで他に取り柄なんてないくせに!」
「何おうっ!誰が体力と胃袋だけが取り柄だとっ!?」
・・・・・何故か、四天王先生・・・・改めうづきママと喧嘩を始める五箇条先生。
なんか、も、どーでもいいや(泣)
「はい、祐一さん、お茶どうぞ」
「あ、ども」
うづきママと五箇条先生の喧嘩をよそにむつきママが入れてくれたお茶をすする。
「ごめんなさいね、あの二人いつもああなのよ。まぁ、喧嘩するほど仲がいいっていうけどね」
そういって、やよいママは何処からか取り出した羊かんを差し出してくれる。
うん、美味い。
しばし、むつきママのお茶とやよいママの羊かんを堪能する。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
「だったらさつきちゃんもママになればいいじゃない!」
「おう!上等だ!やってやろうじゃねぇか!!」
・・・・・・・・・なんか変な方向に話が進んでませんか?
うづきママと向き合っていた五箇条先生はズカズカと俺の前に立ち、
「おまえ、オレのむ、む、息子になれ!」
顔を赤くしながらそう言った。何故、そうなるんでしょうか?
「・・・・・お約束ですから」
・・・・・きさらぎママ、俺の心を読まないで下さい。
「と、いうわけで祐一さん。わたしたち5人」
「よろしくおねがいしますねゥ」
「・・・・お願いします・・・」
「フフっ・・・ヨロシクねゥ」
「ワクワク、これからいーっぱい遊ぼうねーっ!!」
「家族全員、元気にやっていこうぜ!わっはっはっは!」
と、まぁこんなわけで、いきなり当初、一人暮らしの予定からいきなり5人のママが出来てしまった。
しかも、全員学校の先生。
一度に色んなことが起きすぎて、訳わかんないってのが本音だが、少なくとも退屈するってことだけは絶対なさそうだ。
・・・・・・・名雪あたりに知られたらその日の内に学校中に広がりそうだな。
あいつ自身にバレても問題はなさそうだけど、何も考えてない分面倒なことになりそうだから当分黙っておくことにしとこう。
美人先生がいきなり母親・・・・・しかも×5。
これから先どうなることやら・・・・・・。
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UP Date 8/24
さて・・・・次回からはちゃんとKanonキャラも出していかないとなぁ。
このままではただのハピレスのSSだぞ・・・(滝汗)