second connect2

 

第二話

10月13日、午前10時40分、NEUワイアポロ山脈空軍基地、上空10000メートル
「SARF06よりルシファへ、位置に着いた、いつでもこい」
『ルシファ了解』
無線から聞こえてきた少女の声がそう言ったと同時に、レーダーが敵の接近を意味するアラートを発した
「上か?!」
クリスがそう言い終わるか否かに、真紅に塗装されたニューコム製新型戦闘機"R−104 デルフィナス#4"が猛スピードで脇をす
り抜けていった、デルフィナス4は再び上昇してきてクリスのフランカーの横に併走する形となった
『さてと、SARFのエース、ニューコムの天使に着いてこられる?』
少女の声がそう言ったと同時に、正面のホロ・ディスプレイに少女が映し出された、クリスと同い年ぐらいで黒いセミロングの髪に紅
いバンダナを巻き付けていた
「どうかな」
クリスはわざとおどけて見せて、フランカーをデルフィナス4の後ろにつけた
『それじゃあ』
そう言ったと同時にデルフィナス4が勢い良く上昇を始めた、クリスはフランカーをその後ろに尽かせて同じように上昇した


「始まったみたいね」
基地の一角で空を見ていた女性がそう言った、胸につけているニューコムの飛行教官のバッジには"フィオナ=C・フィッツジェラル
ド"とあった
「ああ」
その傍らで同じように空を見ていたエーリッヒ少佐が言った
「何か変ね」
フィオナがどことなくそう呟いた
「何が?」
エリックが上を見たまま言った
「何か私とアンタが戦ってるのを見てるような気がしてね」
「・・・・確かに、お互いの一番弟子同士だからな、多分どこか似てるんだな」
そう言ってエリックは再び空を見上げた



クリスは訓練を終え基地のハンガーの側をうろついていた、シャワーを浴びてきたのか、未だ髪が乾ききっていなかった
「クリス・フォッケウルフ?」
突然、後ろから声がかかった
「ン?」
クリスはその声で後ろを振り向いた、そこには先ほどの演習であった、黒い髪に紅いバンダナの少女が立っていた
「やっぱり、SARFのエースッて私と同い年だったんだ」
「・・・・紅いデルフィナスのパイロットか?」
「そう、私はあすかい飛鳥井せっか雪花、セッカッて呼んで」
そう言って雪花と名乗ったその少女はそう言ってウインクした
「オレはクリスだ、よろしくな」
クリスがそう言った直後、突然警報が鳴り響いた
『緊急事態発生、北北西よりゼネラルリソース所属と思われる飛行編隊を確認した、戦闘機体は直ちにスクラ緊急ンブル発進せよ』
「詳しい話はアトからだな」
「見たいね」
2人はそう言って、ハンガーに向かって駆けだしていった