Remembar For You

 

 

 

 

 

 

国崎さんがこの町を離れて、もう半年近くも経ちました。 もう年も明けました。 私は今もこの町に住んでいる・・・あの子と一緒に・・・。 だけど・・・私の願いは・・・。

「美凪お姉ちゃん、やったよ、また飛ばせた〜」

物思いに耽っていた私を覚醒させるように、あの子の声が耳に入る。

「はい・・・じゃあこれ・・・『今日もよく飛ばせたで賞』・・・ぱちぱち・・・」 「わ〜い♪」

みちる・・・本当によく似てる・・・。 まるで、あの子が生まれ変わったよう・・・でも・・・。

「美凪お姉ちゃん?」 「えっ? ・・・なに?」 「どうしたの? なんか元気ないみたいだけど・・・」

心配そうに私の顔を覗き込むみちる。

「・・・大丈夫よ、なんでもないわ」

近頃、顔によく出るらしい・・・。 みちるによく言われる・・・。 ・・・日も沈み周囲を闇が包む。

「みちる、今日はもう遅いわ・・・また明日きましょう」 「うん・・・う〜、はじめはうまくいってたのに・・・」

残念そうにストローとシャボン液を交互に見ているみちる。 その仕草まであの子と同じ・・・。

「帰りましょう・・・」

それを言うのが私の精一杯だった・・・。 ・・・その帰り道・・・。

「うわぁ・・・すごい星〜」

空を見上げながらみちるが言う。

「そんなに珍しい? お星様」 「うん、私の街だとこうはいかないもん。  美凪お姉ちゃんは星好き?」 「・・・・・・うん」

みちるの言葉であの時の事が思い出されてしまう・・・。 『遠野、星、好きなのか?』 そう・・・あの人の事・・・。 ・・・翌日。 私は駅の近くの森を歩いていた。 私だって一人でいたい時もある・・・だけど。

「みちる、いるんでしょ? 隠れてないで出ていらっしゃい」

私が後ろを振り返って言うと申し訳なさそうにみちるが出てきた。

「あの・・・その・・・ゴメンナサイ・・・」

おそらく一人で出て来た私は心配でついてきたんだろう・・・。 顔を見ればわかる・・・。

「大丈夫よ・・・そんな顔しないで」 「そんな事言ったって・・・そんな寂しそうな顔してたら心配しちゃうに決まってるじゃないか!」

寂しそう・・・私が・・・。

「もっと自分を出してよ・・・そうじゃないとみちるも寂しいよ・・・。  みちるは美凪が大好きなんだよ、ありのままの美凪が好きなんだから」

みちるの悲痛な思い。 私は寂しさのあまり自分を押し隠していた。 だからこそ・・・私の願いは・・・。 もう一度・・・国崎さんとみちると三人一緒に過ごしたい・・・。

「相変わらずだな、遠野・・・いや、もう美凪って呼んでよかったな」

ふと、懐かしい声が私の耳に響いた。 幻聴? 違う・・・私の目の前にはあの人が立っていた。

「国崎・・・さん・・・?」

私は国崎さんの元へ走り寄って行く。 でも・・・。

「しょうげきのーふぁーすとぶりっとぉ!」

ゴシュ!

国崎さんの鳩尾にみちるのパンチが決まりました。 ・・・痛そうに唸っています・・・。

「こらぁ、この変質者! 美凪お姉ちゃんには指一本触れさせないんだから」 「みちる、てめぇ生きてたのか!」 「なんでみちるの事知ってんだ、お前!」

二人のじゃれ合い(?)に苦笑する私。

「国崎さん・・・おかえりなさい」 「・・・ああ、ただいま」 「このー、なれなれしくするなー、げきめつのせかんどぶりっとぉー」 「フッ、そう何度も同じ手を食うかぁ!」

これから3人一緒に過ごしていける・・・。 そう・・・ずっと・・・。

「まっさつのらすとぶりっとぉー」 「絶影!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・終わり?

あとがき パクリっぽいけど、どうよ(ォィ すみません、私の単細胞ブレインではこれがリミットでございますデス(あせ

 


最初はシリアスだったのに、後半の「ふぁすーとぶりっとぉー」と「絶影!!」に笑かして貰いました(笑)