新世紀GPXサイバーフォーミュラ Kanon

ROUND6「開催!ワールドGPX」

 

 

 

 

《さあ、いよいよ第10回サイバーフォーミュラワールドGPX第1戦が開催されようとしています!》

既に予選のタイムトライアルが開始され、アナウンサーのチェッカー斎藤も興奮気味だ。

《ここ、グランドキャニオン特設サーキットでは早くも各国の強豪達が激しいバトルを繰り広げています。
今期、最も注目されているのチームはここ!「シュトロゼック」!!
昨年のランキング4位の倉田佐祐理がドライバー、マシンデザイナーを兼任し、さらに監督まで自らこなす!
セカンドチーム「シュトルムツェンダー」のドライバーには同じく昨年ランキング3位の川澄舞!強力なタッグを結成です!》

ランキング4位の倉田佐祐理―――昨年はドライバーとマシンデザイナーを兼任。

その正確な走りで安定した実力を持っていたが、今期は自らシュトロゼックを結成。

そのセカンドチームとして発足した「シュトルムツェンダー」のドライバーには親友の川澄舞を迎え、

共に前年度のチャンプが引退した今期の優勝候補の筆頭である。

《さらに忘れてはいけないのがこの人、昨年のランキング5位、住井護!リタイヤも多いがツボにはまったときの速さは侮れない!
今期もその走りでGPXに波乱を巻き起こすのか!?
そして、初出場ながら優勝争いに波乱を起こすと言われているレーサー!富士岡GPXで優勝し、世界の舞台にチャレンジしてきた
日本期待の若手、折原浩平。そしてもう一人、イギリスに彗星の如くデビューしたナイト・シューマッハ!
イギリス国内を圧倒的な速さで勝ち抜いた謎のレーサー!
怪我をした顔を見せたくないとインタビュー中もサングラスをはずさなかったのが印象的でした》

モニターに映し出された映像は大きなゴーグルのようなサングラスをしたウェーブのかかった髪の少女が映っていた。

顔などはわからないが、様子からして祐一や名雪たちとそう、変らない年齢のようだ。

 

 

 

 

真琴 「なんでウチの紹介がないのようっ!」

栞 「そうですっ!祐一さんは初めて乗ったサイバーで世界GPXに出場したんですよ、もっと注目されてもいいじゃないですかっ!」

放送されているアナウンスに腹を立てているのは真琴と栞だ。

祐一 「・・・・・・・別にそんなのどうでもいいって」

あゆ 「うんっ!そうだよね。周りが何言ってても関係ないもん」

栞 「・・・・あゆさん、さっきまでと言ってることが違いますよ」

真琴 「うん、たしかさっきまでは「祐一くんは初めて乗ったサイバーで入賞したんだから、絶対取材がたくさんくるよ!」・・・って、いってたもんね」

あゆ 「・・・・・うぐぅ」

スノークリスタルのピットではいつもどおり栞、真琴、あゆの賑やかな喧騒(?)に包まれていた。

留美 「賑やかね・・・・・」

美汐 「そうですね・・・・」

祐一 「・・・・・さて、そろそろ俺も出るか」

そんな4人を放っておいて祐一はヘルメットを被り、GSXのシートに座る。

秋子「予選は市街地コース一周よ。思いっきりいっちゃってくださいね」

祐一 「はい,絶対に予選を通過してみせますよ」

名雪 「ふぁいとっだよ!祐一」

祐一 「ああ、行くぞ、カノン!」

水瀬親子の見守る中、エンジンを作動させ勢いよくピットロードへと飛び出していくGSX。

 

 

 

 

「カノンGSX・・・・」

ピット内で今回のGPX出場者一覧を見ていたナイト・シューマッハの手が止まった。

そのページにはカノンGSXとドライバーである祐一。

そしてスノークリスタルのメンバー達の写真が載っていた。

「相沢・・・くん?・・栞まで・・・・」

「どうかしたんですか?」

そんなシューマッハの行動を不審に思ったチームのメンバーが声をかける。

「・・・・・・いえ、なんでもないわ。それより私もそろそろ出るわよ」

一覧を置くとナイト・シューマッハはマシンへと向かっていった。

そしてナイト・シューマッハのマシン「ナイトセイバー」もサーキットへと飛び出していく。

 

 

 

 

栞 「カノンGSX、タイムアタックに入ります」

コントロールラインを通過し、市街地を走り抜けていくGSX。

そのすぐ後ろにはナイト・シューマッハのナイトセイバーがぴったりとくっついていた。

祐一 「どこのマシンだ?ぴったりとついてくる・・・・!」

だが、タイムアタックに入っている以上、それ以上気にはしていられなかった。

シフトアップし、マシンを加速させる祐一。

後ろのナイトセイバーはそれに離されずピッタリとついてくる。

 

 

栞 「予選登録しているのは30台ですよね?」

美汐 「ええ・・・今のとこ10台が走り終わってます」

美汐が走り終わったマシンの予選タイムをモニターに表示する。

留美 「中間タイムでは平均タイムを上回ってるね」

栞 「さっすが祐一さんです!これなら予選も楽勝ですよ!」

 

 

「よし、いい感じだ・・・・・いける!!」

『このままのペースを保てば、既に走り終わっている10台の平均タイムを上回る』

自分の走りに確かな手ごたえを得た祐一は、GSXを的確に操りタイムロスを最小限に抑えている。

しかし、その後ろには相変わらずナイトセイバーが後ろについていた。

 

 

真琴 「いっけぇー!祐一!!」

GSXがコントロールラインを通過する。

留美 「順位は?」

スノークリスタルのメンバーは固唾を飲んで、タイムが表示されるモニターを凝視している。

美汐 「・・・・・3位・・・・・・です」

留美 「ってことは・・・・決勝進出できるのは24台。のこりの20台全てに負けても予選通過ってわけね」

名雪 「・・・・やったぁ!決勝進出だよ!」

栞 「さっすが!祐一さん!!」

真琴 「祐一、偉い!!」

水瀬親子を除いたメンバーは今年からの新規メンバーの為、GPXの決勝進出という快挙に喜びを隠せない。

しかし、そんな中に、モニターに新たなタイムアタックの結果が表示される。

その場で気づいたのは美汐のみだ。

美汐 「・・・・ナイト・シューマッハ?」

ナイト・シューマッハのタイムは祐一を上回っており、順位は3位、つまり祐一は4位に下がったのだ。

 

 

「ははっ、GPXの決勝に出られるぞ!」

「祐一さんとカノンなら当然ですよ」

栞から予選の結果を聞いた祐一もピットのメンバーと同じようにはしゃいでいる。

「たいした浮かれようね・・・・予選の順位でレースが決まるわけじゃないのに。
あなたにはまだ本当のレースというものがわかっていないようね」

「・・・・?」

浮かれる祐一が声のしたほうを振り向くと、そこにはナイト・シューマッハが立っていた。

「あんたは?」

ナイト・シューマッハは祐一の問いには答えず、

「そんなに浮かれてるんじゃ、もう決勝の答えは出てるわね」

「どういうことだよ・・・」

ムッとした声で聞き返す祐一。

「言葉どおりよ」

ナイト・シューマッハはそれだけ言うと、祐一に背を向けその場を去っていった。

ムッとする祐一だが、栞はシューマッハを見てわずかに顔色を変える。

「あの人は・・・・・・・」

「なんだ、あいつ・・・・・・」

「あの・・・・祐一さん」

「ん?」

「あの人、お姉ちゃんに・・・・似てるような気がしませんか?」

「・・・・香里に?気のせいだろ。あいつはあんな言い方・・・・・・・・・・」

そこで言葉を止めて一瞬考え込む祐一。

「するかもしれないけど、少なくともこんなところにはいないだろ。それに栞に声をかけないはずないじゃないか」

「・・・・・そう・・・ですよね。お姉ちゃんのはずないですよね」

「・・・・ま、香里にはそのうち会えるだろ。そんなに落ち込むなって。好きなだけアイスおごってやるから」

その祐一の言葉で栞は勢い良く顔を上げ、瞳を輝かせる。

「本当ですかっ!?」

「お、おう・・・・」

その勢いに思わずたじろぐ祐一。

「さっき、有名なアイスのお店を見つけたんです。日本じゃ売ってないメーカーなんで楽しみですー」

「・・・・・現金な奴」

「ちなみに値段も種類も凄いらしいですよ」

・・・・祐一がさっきの発言を後悔したことは言うまでも無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2002/2/21

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テンションが中途半端でなんかいイマイチ・・・・すいません・・・・あぅーっ